プロトコル

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平山瑞穂第5冊目。図書館の検索で気になったので借りてきた。うちの図書館の検索では、あらすじのようなものも出てくる。実際に出てきたものを引用する。

類い稀な能力を持つ反面、人並みの恋愛には縁遠い、大手ネット通販会社勤務の有村ちさと。社内の派閥争いに利用され、個人情報漏洩事件に翻弄されながら、彼女が手に入れたものは…? 新感覚オフィスクライシスノベル。

なんか、関係あるかなと思って、「ラス・マンチャス通信」と一緒に借りて読んでみた。
おそらく、彼が最も書きたかったものだろうと思われる。根拠は氏のブログおよび旧のブログから。言葉へのこだわりやストーリー性。そして驚く終盤。途中から推理小説的な要素を含む。読後感が非常によく、ああ、と、思うほど余韻がよかった。
ちさとはかなり潔癖な感じがするが、私自身もそう言う部分を多分に持っている(と思われる)。で、結局どうするかがポイントになってくるが、それは読んでもらった方がよいと思うので、ここでは書かない。それをあっさりと部長に言わせているのがポイント高い。実はそれが重要で、ひょっとすると彼(作者)が言いたかったことはこれなんではないか? と思わせる言葉である。別ブログで改めて考察してみたい。とりあえず、会社員必読。おすすめ。特にセキュリティ関係者、IT関係者、人と人との関係で悩んでいる方にはおすすめだと思う。