ラブ&ピース

図書館でふと旅行書の棚を見ていたら、見つけた。写真集じゃなかったっけ? と思いつつ、手に取って、借りてきてしまった。基本的には写真集。でも、ただの写真集では無いと思う。1988年のタイ・インド・カンボジアに始まり、97年〜2000年のベトナム、タイ、インドネシアカンボジア、ロシア、インド、ミャンマー、ネパール、中国。2003年タイ、06年のカンボジア。その当時の当地と、そこに住む人を写し出している。なぜか笑顔が多いのは、やはり戦乱から平和になったと言うことだろうか? この写真家は戦場カメラマンの(故)橋田信介氏に一時師事し、カンボジア国境でホールドアップとなったこともあるが、その後、戦場は撮れなかったらしい。ただ、何を撮るか悩んだ結果がこれであるなら、それはすばらしいと私は思う。人の笑顔は何かほっとさせるものがあると思う。そこをうまく切り取っている。なお、当時の奥様である西原理恵子氏を撮ったものも何枚かは含まれている。良い写真だと思う。こういう写真が撮りたい。
(なお、97年以降はおそらく元妻との共著、あるいは漫画の元にはなっていると思われる。そういうことをわかっていても、わかっていなくても、良いなあと思わせる写真が多かった)
写真に残す、それは本当に「その時」を切り取っているのだな、と思わせてくれた。

ラブ&ピース 鴨志田穣が見たアジア

ラブ&ピース 鴨志田穣が見たアジア