今中慎二が書いた「中日ドラゴンズ論」

中日ドラゴンズ論 (ベスト新書)
を立ち読み(今中慎二さん、すみません)。買っても良かったが、微妙なところ。鼎談が日本シリーズの後だったらどうなっていたことか、興味が有る、というか、おもしろい、このメンバーで今もう一度鼎談をやってほしい。本の内容だが、実に観察がおもしろい。ただ、やはり経験論に偏りがある(というか、かなり第1期星野監督時代頃からの入団以降の時代に依っている)ため、本当に『外から出た「中日ドラゴンズ論」』までには到達していない感がある。私は落合監督のドラゴンズは好きだが、星野監督は残念ながら好きではない(当時のドラゴンズは好きだったが)。オープンかクローズかの差だとは思う。あと、山田監督時代を考察している点では秀逸。あの時代があったからこそ今がある。あの時代(02、03年)は成績的にはそれほどぱっとしなかったが、応援しがいのある時代だった。連覇、重要な課題だと思う。ただ、落合監督がどう思うか、今のチームがどう思うかはまた別。

横に
なぜ日本人は落合博満が嫌いか? (角川oneテーマ21)
があった。こちらは以前にぱらぱらと読んで、ああ、そうね。と思った。

また、別のところにもしドラ作者が監修した高校野球の裏話本(いい話本)があった。『もしドラ』の肝は『好きかどうかではなくて、真摯であるかどうか』であると私はにらんでいたのだが、そこを宣伝文句にしてしまったら意味が無いと思っていた。そしたら、やはりこんな本がでてきた。高校野球の裏話が有れば、プロ野球にも裏話がある(一時日刊スポーツで掲載あり、webでも掲載有り。これは毎年有るのかな)。実はアマチュアである社会人野球にも裏話がある。とするなら、大学野球にもクラブチーム野球にももちろんある。そこまで汲んだ上でこの本は出されたのだろうか、たぶんそうではないと思う。と言う意味ではあまり評価する気が無い。出版の危機か、焦りか。


いいものは売れる。いいものは高くても売れる。粗悪品は売れてもそれきり。『もしドラ』は売れる。では、他は???!