名古屋お金学

名古屋お金学―「お値打ちケチ」の才覚 (だいわ文庫)

名古屋お金学―「お値打ちケチ」の才覚 (だいわ文庫)

著者は地域本(博多学など)で割と有名になったが、本来は名古屋出身らしい。名古屋的価値観感覚が私にはぴったりはまっているなと再認識させられた。近江商人的感覚でなくて、やはり三河人的感覚か。2006年発行の書き下ろしなので、若干経済状況など違いはあるが。

  • 勝ち続ける名古屋
    • なぜ不況知らずなのか
    • 思想化された「節約」(「カイゼン」「かんばん」「JIT(Just-In-Time)」などのTOYOTA-WAY)
    • 執念の「無借金経営」
  • 「名古屋人はケチ」の本当と噓
    • 「あの人は始末がええで」(これの逆が近江商人の「しまつしてきばる」。ケチとは違う。以前に倹約とケチの違いについて書いた本を紹介したが、まさにそれ)
  • 名古屋流の極意
  • 派手好きなのに人並み志向
  • 再評価される冒険しない「名古屋人」

と、目次の章立てを並べてみたが、いかにも名古屋人的思考。
でも私はあまのじゃくだから、逆方向に行ってる。無借金経営などええとこどりでうまいことやっているのが私か。ちょっと最先端を取り、人並みが嫌いで少し出し抜いてみようとしてみたり、冒険したりするのが好きだけど、堅実さは欠かさない。本当に必要なものにはお金を惜しみなく使い、不要なものには払わない。価格に見合った良いサービスやただでも丁寧な対応には正しく褒め、無理矢理切り詰めたサービスで悪いものを出すところやカネで解決しようとするサービス業は「あほか、あかん、カネはいらん、やるべきことをきちんとやれ」と断罪する。そんな私の思考は、やはりこういうところからも来ているのかもしれない。