有村ちさとによると世界は

有村ちさとによると世界は

有村ちさとによると世界は

プロトコル (実業之日本社文庫)のスピンオフ小説。4人のバックボーンやその後の話。かといって、本作だけを手に取っても大丈夫な内容に仕上がっている。タイトルが異色だが、スピンオフ小説ならば章立てのハイパー・プロトコルの方が合っているかもしれない。
とはいえ、プロトコルらしさ(言葉への「こだわり」)やオフィスラブ(キャリアウーマンの悩み)、恋愛、(兄弟)姉妹、家族(父)など多種多様なストーリーがこの一冊には込められている。
読んだのが年末年始だったためか、作者:平山瑞穂の警句的なものがなかったように感じたので今回は好印象でもあるが、物足りなさも感じる。しかし、この作家はすごいと思う。新作2冊ほど出ているのでまた時間があれば読んでみたい。